ホームページのリニューアルで起きやすいジレンマ
ホームページのリニューアル相談では、ときどき二つの希望が同時に現れます。
見た目は変えたい。でも、長年の印象にも愛着がある。
ページ構成は整理したい。でも、これまでの記事や記録は失いたくない。
写真は新しくしてもよい。でも、同じ会社と分かる感じも残したい。
お問い合わせにつながりやすくしたい。でも、連絡に縛られたくはない。
情報は分かりやすくしたい。でも、個性まで単純にしたくない。
専門家には任せたい。でも、背景を知らない人に、荒く決められることは不安。
「変えたい。でも、失いたくない。」
この二つが同時にあることは、珍しいことではありません。そして、
二つとも本当だから困るのだと思います。
どちらか一方を消せば、解決するとは限らない
このような迷いの時、Kikkaでは、最初から考えを一つにまとめません。
変える必要と、残す理由を、いったん両方、本当のこととして扱います。
なぜなら、悩んでいる時点で少なくとも、
「変えたい理由」にも「残したい理由」にも根拠がある。
どちらにも決められないなら、どちらかを消しただけでは解決できません。そのため、
この二つは、本当に同じものについて衝突しているのだろうか。
と考えます。
たとえば古いホームページなら、
「古いサイトを残すか、全て新しくするか」という二択だけではありません。
古くなった見た目や構造は変える。一方で、積み重ねてきた言葉や記録は残す。
デザインは変える。でも、既存のお客様が感じる安心感は残す。
ページは整理する。でも、その事業らしさまで削りすぎない。
こうした作業の過程で、実は、
変えたいものと、失いたくないものは別だった と分かることもあります。
反対に、確かめた結果、
「これは残さなくても大丈夫だった」と納得できるときもあります。
あるいは、今すぐ決めず、
「まず残しておいて、理解できてから変える」という選択も生まれます。
この時、「両方とも本当」と考えたことは、何でも残すための答えではなくなり、
納得できる答えを得るための、ひとつの通過点となります。
最初は、うまく説明できなくても大丈夫です
リニューアルを考え始めたときに、最初から完成形が見えているとは限りません。
「今のままでは違う気がする」
「変えたいけれど、どこを変えればよいのか分からない」
「うまく説明できないけれど、これは自分たちらしくないと感じる」
そんな状態から始まることも自然です。
人に任せたいけれど、丸投げしたいわけではない。
外へ伝えたいけれど、内側にある言葉を勝手に別のものへ変えられたくはない。
よく見せたいけれど、実態以上の会社には見せたくない。
時間や費用も大切だけれど、それだけを基準にすると失うものもある気がする。
それぞれ、どちらかを切り捨てなければいけないものではありません。
むしろ曖昧さの中に、
「本当は何を変えたいのか」
「何を大切にしてきたのか」
「これから何を残したいのか」
考える手がかりが含まれていることがあります。
答えを代わりに決めるのではなく、一緒に分けていく
小さな会社や事業の中には、すでに確かなものがあるのに、それを外へどう見せ、どう伝えたら良いか、整理できずにいる場合があります。そのようなとき、制作側が代わりに答えを決めれば、早くまとまることも多いです。
でもその過程で、本当は残す理由があったものまで、失われることもあります。
何を変えるのか。
何を残すのか。
なぜそうしたいのか。
迷う過程があっても、ふりかえったとき、
「これは変えても大丈夫だった」
「これはやはり残しておきたい」
と、ご本人が納得して選べること。
このような地点が、重要だと考えております。
Kikkaでは、実現したいことや現在の事業、これまでの経緯、今後の展開などを
お伺いしながら進みます。そのため、完成した答えを持って、ご相談いただく必要はありません。
変えたいけれど、残したいものもある。
そんなところからでも、お話を伺っています。

